ハラールって何?マレーシアで暮らして知った、イスラムの食のルール

マレーシアで暮らし始めて、初めて身近になった言葉があります。「ハラール」と「ハラーム」。最初のころは、どっちがどっちだったかな?と、何度も確かめたものでした。

そもそも「ハラール」と「ハラーム」って何?

ハラールはアラビア語で「許されたもの」、ハラームは「禁じられたもの」という意味です。イスラム教の教えにのっとって「食べてよい・してよい」とされるのがハラール、その逆がハラームです。

食べ物に絞ると、豚肉とその加工品、そしてお酒は基本的にハラーム。お肉は、牛や鶏であっても、イスラムの作法にのっとって処理されたものでないとハラールにはなりません。一方で、魚介類は食べてよいとされることが多いそうです。

マレーシアでは、ハラールが暮らしに根づいている

マレーシアはイスラム教徒が多い国なので、街のレストランやフードコートの多くがハラール対応です。ですから普通に外食していると、豚肉やお酒に出会うことはあまりありません。お店や食品に付いている「ハラール認証マーク」は、政府の機関がきちんと審査して出しているもので、ムスリムの方々にとっての安心の印になっています。

「豚肉は食べられないの?」いいえ、ちゃんと食べられます

「じゃあ、豚肉は食べられないの?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。マレーシアのいいところは、本当にいろいろな国のお店があること。先日は、サンウェイピラミッドモールの中にあるベトナム料理のお店「An Viet」に入りました。いただいた豚の角煮は、脂身がぷるんとやわらかく、口の中でとろけるようで、とてもおいしかったです。一緒に頼んだ生春巻きはみずみずしくて爽やか、バインミー(ベトナム風のサンドイッチ)も香ばしく、夫とふたりで大満足でした。

このお店では、ほかにも初めての体験がいくつもありました。ひとつは、金属製の専用フィルターで一滴ずついれる、本格的なベトナムコーヒー。ぽたり、ぽたりと落ちてくるのを待つ時間も、なんだか特別なひとときでした。飲み物では、レモングラスをマドラー代わりに混ぜながらいただくハーブティーも、すっきりとした香りで新鮮でした。そしてデザートには、ココナッツの殻に入ったココナッツアイス。どれも生まれて初めてで、ちょっとした旅気分を味わえました。中華系のお店も多いので、豚肉を楽しみたいときに困ることもありません。多民族・多宗教の国ならではの、懐の深さを感じます。

スーパーにある、“もうひとつの入り口”

近所のスーパーにも、面白い発見がありました。普通の入り口とは別に、もうひとつ入り口があって、そこでは豚肉やビールなどのお酒が売られているのです。お値段は、正直なところ日本で買うよりだいぶ高め。それでも手に入るのは、ありがたいことです。

印象に残っているのが、豚肉を買ったときのこと。白い半透明の袋に、ていねいに包んでもらえます。あるとき、その豚肉をカートに入れたまま、別のレジで残りの買い物を支払おうとしたら、レジの方が豚肉にはふれないように、そっと避けているのに気づきました。ムスリムの方にとって、豚肉にふれないことは大切な信仰の一部なのですね。私はあわてて、自分で豚肉を脇によけました。

違いを知って、尊重するということ

こうした小さなやりとりのひとつひとつから、「ここは私の国とは違う、暮らしのルールがあるんだ」と教えてもらっている気がします。知らなかったことを知って、相手が大切にしているものを尊重する。海外で暮らすというのは、こういう積み重ねなのかもしれません。

ハラールとハラーム。今ではもう、どっちがどっちか迷わなくなりました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました🌿


🟡この記事を書いた人:タマキ
日光アレルギー歴17年。日差しが苦手なのに、縁あってマレーシアへ移住してしまいました。 動き回るせっかちな夫と、のんびり日陰を選ぶ私のシニア夫婦ふたり暮らし。
「快適にすごす工夫」を探しながら、日光アレルギーのこと、日々の暮らし、無理しない旅の記録を綴っています。


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