「売却の手続きを通して気づいたこと。
自分を守る“境界線”を知った日。」
家の売却は、書類や手続きだけの話に見えるかもしれません。
でも私にとっては、自分の生き方を見直す時間でもありました。
一般媒介で3社にお願いしたことで、さまざまな仲介会社とやり取りをする機会があり、その中でひとつ大きな気づきがありました。
■ “もっともらしい依頼”が続いた日
「レインズのために状況を教えてください」
「広告取り下げのために進捗を」
「内覧希望が入ったので最新情報を」
どれも一見すると「答えなきゃいけない」ような言い方です。
けれど、よく考えると――
それはすべて相手の会社の都合でした。
こちらが返さなくても困らない内容ばかり。
そう気づいた瞬間、胸のなかで何かがストンと落ちました。
■ 自分に関係のないことには“線を引いていい”
最初の頃の私は、
「説明しなきゃ」
「ちゃんと返さないといけない」
と必要以上に気を遣い、相手に合わせようとしていました。
でも何度もやり取りするうちに、はっきりわかったんです。
「あ、これは私の義務じゃない。」
内覧希望なら丁寧に断れば十分。
成約報告は、契約が実際に決まってからでいい。
細かい中間報告は必要ない。
不動産の世界には、**“距離を置いていい領域”**が確かにある。
それを身をもって知りました。
■ 境界線を持つと、生き方も変わる
相手の言い方がどれだけもっともらしく聞こえても、
「これは本当に必要?」
「これは私の範囲?」
そうやって一呼吸置けるようになると、急に世界が静かになります。
これは不動産に限りません。
営業、勧誘、詐欺まがいの話――
どれに対しても、流されにくくなるんです。
境界線(バウンダリー)を持つというのは、
**自分を守る“技術”**なのだと実感しました。
■ 売却は、自分を守る練習でもあった
今回、私はこんなふうに線を引きながら進めました。
・必要な連絡だけ返す
・関係ない依頼は丁寧に断る
・相手の事情に振り回されない
・情報は必要以上に渡さない
たったこれだけで、売却は驚くほど静かに進みます。
そして、不思議なほど心が軽くなる。
■ 最後に
50代を過ぎて、またひとつ大切な「人生の技術」を覚えた気がします。
境界線を守るということは、
これからの人生をやわらかく、安心して生きるための力。
家の売却は確かに大変でした。
それでも、私にとっては大切な学びの時間でした。
🥦 この記事を書いた人:タマキ
日差しが苦手。でも旅も暮らしも楽しみたい。
ちょっとマイペースな夫とのシニア夫婦ふたり暮らし。
「快適にすごす工夫」を探しながら、
日光アレルギーのこと、日々の暮らし、無理しない旅の記録を綴っています。
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