🏡星空の下でめぐる、中森明菜との時間|福岡市科学館プラネタリウム体験


福岡のプラネタリウムで泣いた夜のこと

夫が見つけてくれた、中森明菜の映像イベント。
全国で3都市だけで上映されると知って、
ふたりで迷わず“初日”に行くことにしました。

以前、サカナクションのプラネタリウム公演にも行ったことがあり、
そのときは音と星のコラボレーションが美しくて、
まるで宇宙や都会を旅しているような感覚でした。

今回はまったく違う世界でした。
プラネタリウムの天井に大きく映し出されるのは、
デビュー直後から2024年のファンイベントまでの明菜の姿。
紅白歌合戦などの懐かしい映像とともに、
彼女の歩んできた時間が静かに、しかし鮮烈に流れていきました。


スローモーションが流れた瞬間、涙がこぼれた

上映の一曲目は「スローモーション」。
あの、柔らかくて淡いイントロが暗闇に広がったとき、
胸がじんわりと熱くなりました。

プラネタリウムの暗さは、
“泣いても誰にも知られない安心感”がある。
そして真上を見ているため、私の涙はスッと自然に目の横を伝い落ちていきました。

“泣かされる”というのではなく、
曲のやわらかさに心がほどけて、涙が解禁された感じ。

そのあとも涙は止まらず、
静かな暗闇の中で、私はひとり、明菜の世界と向き合っていました。


映像に映る「目」が人生のページだった

45分の映像でいちばん心に残ったのは、
どの時代の明菜も“目”がすべてを語っていたこと。

デビュー直後の、あどけなさと緊張が入り混じった瞳。
時代が進むにつれて、そこに影と強さが同居していく。

恋の痛みを抱えた頃の、深い悲しみを湛えた目。
プロとして立ち続けるための張りつめた目。
そして2024年、やわらかくて少しほぐれたような目。

歌声よりも、振付よりも、
“目”がいちばん人生を語っていた。

この45分は、ただの映像鑑賞ではなく、
“明菜という一人の女性の半生を旅する時間”でした。


難破船で胸が締めつけられた

中盤に「難破船」が流れたとき、
胸の奥がぎゅっと強く締めつけられました。

この曲が発表されたころ、
明菜が人生のとても苦しい時期にいたことを思い出してしまい、
歌声の奥に宿っている痛みの粒が、
プラネタリウムの暗闇の中では特に鮮明に感じられました。

悲しいというより、
「よくここまで歌い続けてきたね」と
そっと寄り添いたくなるような切なさ。

そこでまた涙が流れました。


名曲の強さと、時代を超えるファッションセンス

あらためて思ったのは、
明菜の曲は名曲揃いで、時代を越える力があるということ。

そして驚いたのは、衣装やスタイリングがまったく古く見えないこと。
特に「DESIRE」の映像。

ピンクのような、金色のような、
白のような不思議な色合いのウィッグがとても今っぽくて、
2025年の感覚で見ても“圧倒的におしゃれ”。

衣装というより、デザインとして完成している。
あの時代に、ここまで未来的なセンスがあったことに驚かされました。

明菜は歌手であると同時に、
表現者として常に一歩先を歩いていたんですね。


そして最後に気づいた、ファンのあたたかさ

今回とても印象的だったのが、会場全体の雰囲気。
誰も騒がないし、光らせないし、席を立つ人もいない。
ただ静かに、やさしく明菜の世界を見守っている。

暗闇で顔は見えなくても、
“同じ気持ちで彼女を支えてきた人たち”がそばにいるのがわかって、
心がじんわりあたたかくなりました。

本当、行ってよかった。
そう思える45分でした。

これからも、中森明菜を静かに応援していきたい。
あの夜は、そんな気持ちをそっと胸に置いてくれた時間でした。


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🏡サカナクションと🌙夜空を楽しむ!福岡市科学館プラネタリウム体験👈


💁この記事を書いた人:タマキ
日差しが苦手。でも旅も暮らしも楽しみたい。
ちょっとマイペースな夫とのシニア夫婦ふたり暮らし。

「快適にすごす工夫」を探しながら、
日光アレルギーのこと、日々の暮らし、無理しない旅の記録を綴っています。


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